心配。。。

巨人尚成に打球直撃!顔面骨折

 巨人高橋尚成投手(31)が5日、ヤクルト2回戦(神宮)で、顔面に打球を受け、救急車で都内の病院に運ばれた。精密検査の結果「右ほお骨の陥没骨折」と分かった。5回裏、ヤクルト青木の放ったファウルが三塁側ベンチに飛び込み、ベンチ入りし最前列に座っていた高橋尚の右目下を直撃した。全治までの期間は明らかではないが、最低でも1カ月を要する見込み。工藤と並ぶ先発左腕の離脱で、先発ローテーションの緊急再編が迫られることになった。開幕ダッシュを決めた原巨人に、想定外のアクシデントが襲った。
 一瞬の出来事だった。5回裏、青木が巨人の三塁側ベンチにファウルを放った。ベンチ前の防御柵をわずかにかすめたボールが、右目すぐ下のほおを直撃した。バックネット裏の記者席に「グシャ」と音が響くほどの衝撃だった。高橋尚はそのまま、倒れ込んだ。
 医師がベンチで診察した後、担架で球場内の救護室に運ばれ手当てを受けた。10分後、ストレッチャーで救急車に乗せられ都内の病院に搬送された。最初に診察した医師は「意識はあった」と話したが、患部に氷のうを当てたまま、動かなかった。
 約2時間のCT検査などの結果は「右ほお骨の陥没骨折」。全治は患部の腫れのため現時点で不明。関係者は「『もろ』でしたね。神経、視力などが万全かどうか、慎重に見極めなければならない。骨が元に戻ってすぐ復帰、というわけにはいかない」。最低でも1カ月はかかる見込みだ。高橋尚は入院せず自宅に戻って静養したが、患部が目に近い個所だけに、今日6日に再び病院に行き、脳、視力などの精密検査を受ける。
 オープン戦から好調を持続、開幕2戦目(横浜)の先発を任された。「今年は何としても結果を出さなくてはいけない」と意気込んでいた時のアクシデントだった。尾花投手総合コーチは「直撃だろう…。せっかく調子が良かったのに。まさかベンチでケガするとは思わなかった」。試合後の検査報告を受けていない段階で原監督は「大事にならないことを祈っています」と心配していたが、最悪の結果となった。
 今日6日に登録抹消される。次回登板は8日中日戦(ナゴヤドーム)の予定だった。ファームでは野間口、西村が好調を持続。中日からFA移籍した野口も待機している。3投手とも調整に大幅な変更は必要なく、先発要員として昇格する可能性がある。あるいは開幕3戦目に先発したグローバーを繰り上げ、5人でローテーションを回す選択肢もある。
 登板のない先発投手は、メンバー入りしていてもベンチに座らないチームが多い。しかし、今季の巨人は選手の一体感が強く、現に高橋尚は最前列で応援していた。小坂は「打席からベンチは近いんです」と心配そうに話したが、それだけにより細心の注意が必要だった。いずれにしても、順調な開幕ダッシュを決めた原巨人にとっては大きな痛手となった。